◆第一句集
春雪の更地の過去と未来かな
藤咲さんの俳句は俳句における自分らしさを問い続ける道程だったと、これらの
作品を顧みて思う。
(序より・小川軽舟)
◆小川軽舟抄出
青空や辛夷全弾発射前
一噸を吊る一本のロープ冴ゆ
訪ねけり墓は暮雪の寧けさに
露の世にかざすICカードかな
しぐるるや艀の曳きて砂の山
春雪の更地の過去と未来かな
夏来たる煮カツの土鍋ぢふぢふと
熱砂の果銃携へて銃に死す
ひもすがら日を弄び冬泉
離職後の日々よ日ざしよ缶ビール
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[ふじさきみつまさ(1945〜)「鷹」同人]
序・小川軽舟
跋・奥坂まや
装丁:和兎
四六判並製クータ・バインディング装
216頁
2020/8/1刊行