◆第一句集シリーズ/II
炎天の子に犬負はせ罪も負はせけり
人として生まれ、人はいろんな人間になっていくが、俳句を生き甲斐として、自己実現を図ろうとするときに出合うよろこびや艱難を真摯に静観しようとする姿勢。
(序・鈴木章和)
◆自選十句
花満ちて大岡川を沈めけり
冷蔵庫に玉子を植ゑてゆきにけり
夕立後の町の工場の匂ひかな
雨上がり朝顔泳ぎ疲れたと言ふ
切り分けし白桃をまた供へゐて
秋耕の時々鍬を裏返す
牡蠣船の揺るるは街の灯を受けて
銭湯の柚子を親子で数へけり
入綾の星々なりし初明り
湯豆腐やどちらかが喪主になる話
Amazonでの本の購入はこちらより→
Amazon
ご本の紹介→
(ふらんす堂「編集日記」)
*
[すだあきら(1950〜)「翡翠」同人]
序:鈴木章和
装丁:和兎
A5判ペーパーバックスタイル
72頁
2020/7/15刊行