◆第一句集
大根蒔き終へ青空へ身を反らす
秋の農作業を終えた満足感を、地面はもちろん、大空を仰いであらきらかにした。
(帯・鷹羽狩行)
◆自選十句
白鳥の湖面を蹴つて帰りけり
どつと来て二階が重し夏休み
近づけば山頂見えず閑古鳥
牛蛙闇押し上げて鳴きにけり
恐竜の骨にかこまれ夏休み
冷ゆる手を握り返して別れけり
代々の菓子型ならべ初商
天を地を四肢もて称へ梯子乗
受験子の犬抱きしめてゆきにけり
客船へ人もどりゆく秋の暮
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[みむらきよこ(1946〜)「香雨」同人]
序句:鷹羽狩行
跋:片山由美子
装丁:君嶋真理子
四六判ハードカバー装
180頁
2020/6/11刊行