書籍詳細

利岡正人詩集『開かれた眠り』(ひらかれたねむり) [9784781412641]

販売価格: 2,800円(税別)

(税込: 3,080円)

[【在庫切れ】]

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◆最新詩集
今夜もうまく眠れそうにない
落ち着いて床につけたかと思えばいつもこう
からだの至る所がやたら疼き始め
次第に じっとしていられない猛烈なかゆみが襲って来る
この責め苦は毎晩のことなのだ
爪を立て掻き毟った皮膚は赤剥け
傷ついては 瘡蓋になるのを繰り返す
充分に痛みを感じながらも まだ掻き足りない
乾燥の酷い炎症部は 異物の刺激を受け
まるで世界に向け そこだけ晒されているかのように疼く
私のからだの何を担ってくれているのだろう
それはたった一撫でで もろくも崩れ去りそうだが
(「灰燼」より)

◆目次
閉ざされた時の中で
剥き出しの地
立ち会うとき     
真夜中に     
枯渇した川     
その先にも     
うちの猫     
無について     
一日の影     
空咳     
内部の危うさ     
帰り道     
苛まれる家     
灰燼     
本当に眠るために
午前五時     
空白期間     
見え透いたもの     
早春     
穴を掘る仕事     
ビジョン
身元保証人     
労働の義務
初めて読む本 
埋葬
雨乞い  
実りの季節
事実
息の習練
眠りの拒絶



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ご本の紹介
(ふらんす堂「編集日記」)



*

[としおかまさと(1967〜)]
装丁:和兎
A5判変形半上製カバー装
110頁
2020/3/10刊行
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