◆第三句集
コートに首埋め瑞瑞しきは季語
「言霊」の恩寵とでも言うのだろうか、五七五という俳句の不思議なリズムに包まれ、励まされ、生かされている自分がいる事にいつしか気づかされていった。
(あとがき)
◆自選十二句より
照る駅を過ぎ曇る駅栗の花
鱗生えさう永き夜を人恋へば
赤い靴履きたし鶴と帰りたし
活火山に主峰ありけり薯の花
有耶無耶の痛みと秋の訪れと
寝付かれぬ枕よ雪踏む音のして
茶畑のうねりへ時雨忌のしぐれ
梅雨の長椅子舟となり棺となり
バス降りて昔の道が炎天下
石に寄り水に遅れし落椿
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[せきねせいこ(1947〜)「炎環」「や」「つうの会」「俳句新空間」所属]
装丁:君嶋真理子
四六判ハードカバー装
200頁
2020/3/3刊行