◆最新歌集
異色歌人の意欲作の登場。
◆自選十首
ただひとり美女のゐるため教会を離れぬ我の夜半のため息
清文さんの笑顔が好きときみは言うなぜなら普段笑わないから
全身が性感帯のわが妻をじらしじらして愛撫をばする
恋人と土手を歩けば部活の生徒ら走るわれらを冷やかし
ジムにして初めて君を見し日より寝ても覚めても君が面影
われよりも彼と居る方がいきいきとたのしさうなりわれは悩めり
永遠の恋人にして夫婦にて今夜はどんな性技をしせむ
ラジオをばがんがん鳴らしぼくの部屋にぼくときみがセックスしたり
ほらそこのホットパンツのをとめごよ大事なあわびが見ゆ歩行者天国の中
乙女らよ男は狼気をつけてスキンを使はぬ彼と別れて
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[いしかわきよふみ(1968〜)]
装画:町静(「雨上がり」)
装丁:和兎
四六判上製カバー装
226ページ
2020/03/31刊行