◆第一句集+エッセイ他
春の夢金貨ざくざく鋳にけり
写生の句より、掲句にみられるようなほろ苦い情の句にひかれた。思い切りのよさ、口語による気取りのなさが、かえって人生に対する作者の微妙なスタンスを表現していて面白い。
(「作者が生きている場所」和田耕三郎)
◆収録作品
啓蟄や言葉溢るる論語集
梅月夜遊び足らざる古稀なりし
風鈴や日本の一夜やはらかし
大樹一本まなかに残し牧閉ざす
押入れに体半分冬用意
サバンナに秋の夕焼け河馬吼える
時雨るるや若狭ぬり箸買ひをれば
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[すのはらじゅんこ(1936〜)]
鑑賞:和田耕三郎
題字:春原拳
挿画:春原海
カット:春原螢
装丁:君嶋真理子
四六判フランス装
172頁
2019/12/31刊行