◆第二句集
風花も日も現世を争はず
的確な季題の見つけ方、季題を雄弁に語らせる表現が抜きん出ていて立体感も豊かであり、花鳥諷詠の世界の拡がりが際立っている。
(序・稲畑廣太郎)
◆収録作品
紫陽花を抜け来し白は猫であり
きりんの目つぶら日本の梅雨に濡れ
社長なる人のぬくもり初便
戸一枚開け春風の診療所
海苔摘んで海踏み戻り来る男
父の日や父たる役も終るころ
松原も春の波濤も太古めく
噴煙をまた足す空や春深し
紙はやも机上を埋むる初仕事
春隣海を見てみな詩人の眼
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[うえさこかずみ(1962〜)「ホトトギス」同人、「天日」主宰]
序にかえて:稲畑廣太郎
装丁:君嶋真理子
四六判ソフトカバー装
236頁
2019/9/30刊行