◆第一句集
写生をいったん心に沈めて、それが温めていた思いと触れ合った時ふっと一句に
なる。そんな作り方を喬子さんは習得しているようである。
(序・和田順子)
◆自選十二句より
二列とは手をつなぐこと入学す
団子虫の皆出て歩く子どもの日
踏絵なほマリアの笑みを残しけり
雲梯のみぎ手ひだり手夏が来る
燕孵る被災の山河故郷とし
万緑に乾杯しぼりたてミルク
ひとつひとつの草に名のあり沖縄忌
一番星待たせてからすうりの花
伯父といふレイテの石よ敗戦忌
蝶の羽化見とどけ授業再開す
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[ちばきょうこ(1947〜)「繪硝子」同人]
序:和田順子
装丁:和兎
四六判ハードカバー装
222頁
2019/9/30刊行