◆第一句歌集
これからも新たに気がつくことに出合うべく、俳句と短歌を詠みつづけて行こうと思います。
(あとがきより・野村みどり)
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自選八句
紫へ白へつぼみのチューリップ
漆黒のピアノに映る外に咲く花
カーテンを開けて白百合咲いてゐる朝
熊ん蜂とまりてたわむラベンダー
蛍袋ひらいて蜂の歩いて入る
山の雨澄みたる水に白睡蓮
コスモスや雲雀の声を聞きながら
息白し烏が声の切れ多く
自選四首
鳥の声いろいろ聞こゆる山道のところどころに藤の香の降る
郭公の鳴きゐる大樹カッコゥカッコゥ五月の公園十時を過ぎる
林の中を流れ来し水崖に着きはなれて白くどうどうと落つ
蜘蛛の囲を引っ張る糸の長くあるそちらの木よりこちらの木まで
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[のむらみどり(1961〜)]
装画:野村みどり
装丁:自装
四六判ソフトカバー装
250頁
2019/8/11刊行