◆第一句集
鯊飛んですてん晴なり三番瀬
佐々木さんは吟行句を得意とされる方のようだが、これも「もの」に対しての観察眼や洞察力が鋭く、そこには強い思いと強い興味が根底にあるからなのだろう。
(序より・能村研三)
◆自選十句
草萌の大地におろす集乳缶
凪畳敷く料峭の葛西沖
灯ともして花の回廊段葛
夕薄暑貝殻路地をさくさくと
高跳びのバー越す反り身雲の峰
巴里祭ギター奏者の靴尖り
午後の部へオルガンはこぶ運動会
日脚伸ぶ自転車に積む培養土
一瞬の富士たふとかり初電車
江ノ電は光の小筐春近し
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[ささきよしこ(1941〜)「沖」同人]
序:能村研三
跋:千田百里
装丁:和兎
四六判フランス装カバー装
208頁
2019/7/20刊行