◆第一句集
入口のやうに出口のやうに夏至
どこでどう作ってもぶれないところが、この作者の強みの一つだ。又、私の信条でもある作者の立ち位置が明確であり、しっかりと読手に伝わってくる。今後の一慶さんの俳句作りを信頼する、何よりの所以である。
(序より・星野高士)
◆収録作品
物あれば輪郭のあり秋の声
古本に知らぬ歳月雪の果
ふるさとの山を呼び捨て墜栗花雨
子規庵の客間にとほす秋の風
葉桜や剃りのこしたる顎の下
春塵や立子をうたふ素十の句
駆け出せりどんぐり父の手にのせて
もつれたるものほどけゆく春しぐれ
水煙へとどく香煙初大師
とぎれてはつづく声明春近し
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[こじまいっけい(1944〜)「五色会」会員]
序:星野高士
序の付録:阿川佐和子
装幀:副田高行
本文:伊藤歩
写真:藤井保
四六判上製クロス装函入
224頁
2019/7/20刊行