◆海外詠を集めた、第十三句集
約五十年閒で地球を五周くらゐ旅をしたのではないかと思ふ。遙か彼方の未踏の地に降り立つ氣分ほど、心躍るものはない。
(あとがきより)
◆目次
『蕩兒 Tôji』
『アルデンテ Al denti』
『歷草 so fuki』
セレクション俳人『中原道夫集』
『中原道夫俳句日記』
寄生密林 「コスタリカ紀行 16句」(「俳句」二〇〇一年二月号)
『不覺 fukaku』
『巴芹 parsley』
『綠廊 pergola』
『天鼠 tenso』
「マグレブ幻影 50句詠」(詩歌文芸誌「ガニメデ61」)
「モロッコ紀行」(「銀化」二〇一四年五月号)
『一夜劇 Ichiya‒Geki』
「贄刺 16句」(「銀化」二〇一六年二月号)
「妄執の櫂(インド二〇一六・冬 6句」(「俳句」二〇一七年四月号)
「再び印度(二〇一八年冬)21句」(「俳句」二〇一八年四月号)
あとがき
◆収録作品より
稅關で越後毒消見せもする
華氏にしてうなぎ昇りの一夜あり
擵天樓階下の舖の稚鮎鮨
撒水車虹造らむと唸るなり
冬の蠅ラマの僧衣に蹤き來たる
極⺼の赤衜なんぞ跨ぐかな
股引と新加坡で別れけり
寒暮なる雙眼のみの見える衣裝
冬日沒らせじ大道芸の盡くるまで
クロノスの矢を編棒に毛絲編む
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[なかはらみちお(1951〜)「銀化」主宰]
装丁:和兎
写真:野崎義人
菊判変型コデックス装
128頁
2019/02/22刊行