◆第一句集
夜の眼鏡かけ梟になつてをり
著者は伝統的な俳句の季語とはちがった、自分の新しい季節感を生み出している。それは従来の俳句の季語にはすべてとらわれない、自由奔放な季語の効果、その中に自分の身をどっぷりと置いている。
(序・石寒太)
◆自選十句
すずなすずしろノックしてゐる胎児
なにもいらないさくさくらちるさくら
去るものは追はず曼珠沙華曼珠沙華
到着の星は「リュウグウ」昼寝覚
ホーキング逝く星のしづくのペリドット
体幹ひづみ狐火の見ゆるなり
春の雷先逝くことを詫びらるる
人間の別れの儀式海雲吸ふ
黒板の「命」一文字吹雪きけり
人はみなひとりにもどりかいつぶり
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[やまざきあや(1940〜)「炎環」同人]
序:石寒太
装丁:和兎
四六判上製薄表紙カバー装
178頁
2019/1/11刊行