◆第一句集
春寒しわづかにずれしオルゴール
生活している身近なところに素材をみつけ、それでいてよく読むと彼女の人柄や生きている呼吸が、そこはかとなく、しかし読者に鮮明に伝わってくるのである。
(序・石寒太)
◆自選十句
白梅や気構へ今も長女たり
転倒一瞬たんぽぽの知らん振り
春満月新宿三叉路歩道橋
子にすこし残して掃くや柿の花
守宮にも蟇にも告げず引つ越しす
乾杯のビール私のジンジャーエール
今朝の秋猫に微かな鼾かな
長き夜の母に繋ぎし糸電話
色鳥や「ハンサム」といふ理髪店
つけまつげ外す勤労感謝の日
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[みつはしみずえ(1943〜)「炎環」同人]
序:石寒太
装丁:君嶋真理子
四六判変型フランス装ビニール掛
188頁
2018/12/24刊行