◆第二歌集
悲しいと悲しいことしか見えなくてマトリョーシカと私の涙
北山さんの涙は短歌という作品となって残り、同じように苦しむ誰かの気持ちに寄り添うかもしれない。それだけでとても意味のあることだと思う。
(解説より・前田康子)
◆自選五首
一斉に飛び立つ鳥に促され大事なことをひとつ決めたい
言い訳も受け入れますと言うようにポストの口が開いています
映画ならここであなたが待ってると思って来てみるバス停留所
人はなぜ他人のことを言いたがる深く深く土掘り下げてゆく
焼きたてのパンの香りで目覚めればこういう朝があったかと思う
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[きたやまじゅんこ(1975〜)「塔」所属]
解説:前田康子
装丁:君嶋真理子
四六判ハードカバー装
176頁
2018/12/3刊行