◆第二句集
妻と来て父母なき家の冬支度
師、連衆、仕事、家族など然俳句を取り巻く絆が吟行を介して作品に投影された。今でも東日本大震災による被災地の復興に寄せるあたたかい思いを詠み続ける。その心は決して揺らぐことはない。
(帯より・「秀」主宰 染谷秀雄)
◆自選十五句より
ふるさとの母亡き朝小鳥来る
けあらしの中の鶴唳明けの川
降る雪や夜明けの庫裏に僧の影
八千の石仏照らす寒の月
秋晴や叡山遠く周航す
年の暮ひとり書を読む喫茶店
夕映に一人棚田の代を掻き
夕涼みグラスの中に摩天楼
長き夜や踊り子路地にたばこ吸ふ
復興やクレーン雪にけぶり立ち
Amazonでの本の購入はこちらより→
Amazon
ご本の紹介→
(ふらんす堂「編集日記」)
*
しのはらしか(1955〜)「花鳥来」「青林檎」「秀」所属]
序句:深見けん二
帯:染谷秀雄
装丁:君嶋真理子
四六判並製クータ・バインディング
216頁
2018/10/29刊行