◆第七句集
無二の世を落葉の孔の網目越し
私を引きつけてやまないのは、自然や風土の中で育ってきた最短定型詩の、感受性と想像力に満ちた「詩」のあり方であり、虚実鬩ぎ合う現実生活に根ざしながらも、想像、幻想、深層意識などをも内包する「総体としての人間」の自由な表現世界の多様性である。
(あとがきより)
◆収録作品より
津軽へと機翼は秋を梳きながら
箴言一気に凝縮したる柘榴の実
甲板に独り歌つて暑になじむ
空豆にファラオの眉の如きもの
私はティッシュ微笑返しの聖夜
戯れに水鳥と飛ぶ大人の魂
田鼠化して鶉となりふむふむ
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[さぬかまさみ(1956〜)「秋」主宰、「天為」特別同人]
装丁:和兎
四六判並製クータ・バインディング
170頁
2018/10/29刊行