◆第二句集
景色は、私にいろいろなものを見せてくれた。
その時その場に見たものは、悠久の流れの中の、移りゆく景色であれば、同じものは二度となく、またすべてが目で見たものとは限らなかった。
(あとがきより)
◆自選七句
影のびて影とつながる涼み舟
また次の湾まで茂るしづかさよ
電気屋が坂を上つてくる晩夏
一艘をうつぶせに置く盆の浜
短日の灰の中より棺釘
いくたびもたそがれ水の涸れゆける
能面の並んでゐたる寒さかな
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[ありずみようこ(1948〜)「枻」同人]
装画:Sam Francis
装丁:和兎
A5判変形ソフトカバー装
134頁
2018/10/17刊行