◆第三句集
なつかしいものは、いつだって惨たらしい。産土も人間も積み上がった惨たらしさを抱えて、だからこそ、その惨たらしさを焼き尽くし、なつかしさを遠く離れ、生き変わり死に変わりを超えて、立ちたい。
(あとがきより)
◆収録作品より
雷を獲るものが独歩を轟かす
きらきらと眼の並びをる夜店かな
はんざきが食むもののふの嚙み応へ
夕虹も腕もねぢられるためにあつた
水母は灯七歳までは神のうち
亀鳴くや保土ケ谷の灯の潤みやう
春待つや猫を交互に抱く男女
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[たけおかいちろう(1963〜)「鷹」同人]
装画・挿画・判子製作:竹岡瞳
装丁:和兎
四六判コデックス装
218頁
2018/10/23刊行