◆第一句集
ペガサスの駈けて夜もまた天高し
「天高し」は昼のことだが、天馬座を登場させて秋の夜空の高さを描き切った。
若くして俳句とめぐりあい、内容も表現も現代性にあふれていること、人柄の誠実であること、大いに将来が期待できる。
(帯より・鷹羽狩行)
◆鷹羽狩行抄出
狐火か星へと向ふ汽車の灯か
目ひらけば星目つむれば秋の声
冬ざれやともりてすぐに瞬く灯
一対の松のあはひの淑気かな
弱点は互ひに突かず初稽古
船長以下二十数名更衣
富士といふ白帆を張つて初御空
短日や箱を運ぶに積み重ね
起伏たのしみ牧場の青き踏む
雨ついて飛び立つかまへ巣立鳥
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[うしだしゅうじ(1969〜)「狩」同人]
序句・鑑賞二句・帯:鷹羽狩行
跋・片山由美子
装丁:君嶋真理子
四六判ハードカバー装
198頁
2018/9/25刊行