◆第一句集
潮騒を仄かに聞きて西瓜畑
俳句の基本は「見ること」だと一般に考えられているようだが、耳を澄まして聞く、ということも同じくらい大切である。
(序に代えて・岸本尚毅)
◆自選十五句より
まだ白き富士を窓辺に雛の間
迫り出せる下枝の花やボート漕ぐ
梨の花夜風に傷むことなかれ
庭苔の光の粒や梅雨晴間
空蝉を風のをしへてくれにけり
遊船の水尾月光を長く曳き
手を離れ灯籠波に乗りにけり
椎の実やフランス山を登り来て
十三夜濡るるがごとき屋根瓦
水枕取れたる人に小春かな
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[たかはしかほ(1948〜)「秀」所属]
序句:安原葉
序に代えて:岸本尚毅
装丁:和兎
四六判フランス装グラシン巻
184頁
2018/9/17刊行