◆第六句集
灌佛や今日も甘露の日が注ぐ
時間は私の体を通り過ぎてゆき二度と帰ることはないが、四百句の中にその時々の私の心が収められているのだ。
今は四百句ほどの俳句に感謝している。
(あとがきより)
◆自選十句
虹立ちて虚空に菩薩ゐるごとし
極楽の天に犇く石鹸玉
春の蝶大佛殿の扉より
向日葵に御座す大日如来かな
碧落を華厳の瀧の散華かな
輪廻より解脱を果たす蝉の殻
涅槃図を弟子になりきり見上げけり
万物に宿るいのちや花祭
盛者必衰盛者必衰蝉時雨
灌佛や今日も甘露の日が注ぐ
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[おおぜきやすひろ(1948〜)「轍」主宰]
装丁:和兎
四六判ソフトカバー装(クータ・バインディング)
150頁
2018/7/5刊行