◆第二句集
白梅の傾き咲ける長屋門
第一句集を上梓してより早いもので二十年の月日が流れ、俳句を始めて三十年ほどになります。
句集名「梅日和」は、樹齢二百年とも言われ、洞となりながらも毎年咲き誇り、私達家族を見守ってくれる白梅よりつけました。
(あとがきより)
◆収録作品より
春の芝おりたがる児を抱き上げて
生けるもの宿し冬田の黙深し
麗かや祝事ふたつ重なりて
薄氷のどこかが光り揺れはじむ
春の雨いささか地球ふくらみぬ
太陽へ南瓜の向きをかへてやる
押し合ひて喜び出でぬ貝割菜
木登りの子に白梅の空展け
目覚めたる大地の恵み蓬摘む
訪ねたき人あり春の来るを待つ
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[うちのしゅんげつ(1942〜)「桑海」「ホトトギス」同人]
装丁:君嶋真理子
四六判ソフトカバー装
160頁
2018/6/9刊行