◆第一句集
水吸つて締まる荒縄厄日なり
俳句への根性の強さ、巧みさもさることながら、俳句に取りつかれたような自由自在の発想である。
素材を自由に駆使する木本隆行君は、わが「門」のホープである。
(序より・鈴木節子)
◆自選十二句より
頤にひかりを感ず水の春
父知らず父にもなれぬ父の日よ
一日の一人称を流すシャワー
菊膾うたふごとくに国訛
わたつみに花冷の波立ちにけり
警策の一打にひかり梅二月
朝顔を蒔きて波郷に鷹夫かな
少年の肘・膝・拳青あらし
湯の滾る火のみづみづし霜の花
水吸つて締まる荒縄厄日なり
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[きもとたかゆき(1969〜)「門」同人]
序:鈴木節子
栞:鳥居真里子
装丁:君嶋真理子
四六判仮フランス装カバー装
190頁
2018/3/4刊行