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◆ 第二歌集
吉田八重子さんの句風は、一口で言って重厚篤実のそれである。しっかりと足許を固め、一歩一歩着実に歩みを重ね、結果としておのずと高き頂きに立つという趣である。(山崎ひさを)
夜の闇の窓にももんがランプの宿
流氷に佇ち流氷の哭くを聞く
山霧の中より現れし肩の小屋
ボヘミアの国境近き霧氷林
雪原のラッセル交代息荒し
赤ん坊に会ふ約束の初電車
目の丸き夏毛のおこじよ吾を見つむ
星涼し薬草多き伊吹山
逃水をインパラ高くジャンプせり
初夢やアフリカ象の天?くる
「青山」同人(1929〜)
定価 本体2476円+税=2600円
序・山崎ひさを 装丁・君嶋真理子
四六判上製カバー装
176頁
2007.01.31刊行