◆第一句集
俳縁の疎かならず樫の花
来し方を顧みて著者と共に句作に励み、心をみがいてきた多くの俳句仲間への挨拶である。そして又、谷ゆう子の今後の俳句人生を暗示するものであろう。次なるステップを期してやまない。
(序より・鈴木しげを)
◆自選十句
晴れやかに卒業名簿読みあげぬ
頂へ径失せけりさしもぐさ
春潮を舳先に分けて進みけり
竹秋や地震のくだりの方丈記
乗り継ぎの巴里より雪の便りかな
虫の夜や子供の本に『ぐりとぐら』
大根稲架ふるさとに母亡かりけり
俳縁の疎かならず樫の花
太宰忌やわが青春のメロス劇
花すすき海一枚に霽れて来し
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[たにゆうこ(1945〜)「鶴」同人]
序:鈴木しげを
跋:大石悦子
装丁:君嶋真理子
四六判ハードカバー製
222頁
2017/10/28刊行