◆第二句集
吾よりも母の手あたたかしいつも
第一句集上梓後、母のアルツハイマーが進行し介護生活を経て、私自身初めての一人暮らしをしています。この句集を老人ホームで寝たきりの母に報告するつもりです。
(あとがきより)
◆自選十句
雛あられレジの所に置いてある
啓蟄のよごれた顔でこんにちは
目の前の大きなお尻潮干狩
母に腕嚙まれてしまふカーネーション
先生がダリアの前で立ち止まる
手打そば秋の風鈴鳴り出して
虫売の立てば大きな男かな
よく拭きし眼鏡を母に菊日和
鯛焼に鯛は入つてゐないけど
今日も俳句にありがたうです日脚伸ぶ
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[ごかんたつお(1969〜)「椋」所属]
序句:石田郷子
装画:つげ忠男
装丁:和兎
四六判ペーパーバック
2017/9/7刊行
108頁