◆第一句集
葦笛に旅愁にはかや夕薄暑
生まれつき好奇心の強かった私は、旅が好きで太平洋の東西を巡り多くの地を訪問し多くの人々と触れ合い、自分の世界を広げてきた。
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絵ガラスの影踏む踏み絵踏むごとく
唐臼のこだま絶えざる芹の水
梅の白梅のくれなゐ父病めり
ロッキーの雪あたらしき降誕夜
億年の地層覚めゆく大旦
峡谷の初風鷹を舞ひ立たせ
リハビリや余寒の母の手を握り
バレンタインチョコ再び脳の蘇り
母の来て指やや動く春の宵
この先のことは分からず春時雨
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[いちがたにようこ]
装丁:君嶋真理子
四六判ソフトカバー装
2017/9/7刊行
162頁