◆現代俳句文庫シリーズ82
油絵に昭和の暗さ夏館
・収録作品
『晶』抄、『夏館』抄、『つめた貝』抄、『白い崖』抄、『雁の雫』抄
・エッセイ
馬になりたい
草田男「帰郷二十八句」にみる構成の流れ
草田男の虫の句に秘められたもの
・解説
「感性と思索の交響詩」─長嶺千晶小論/朝吹英和
静かな熱情─管見・長嶺千晶の世界─/三森鉄治
◆収録作品より
温室の蝶ガラスの空へ空へ舞ふ
引く波を押し上ぐる波鷹渡る
爽やかに山を語りて夫飽かず
島夕焼天心に紺残りけり
巌上に憩ふ素足を抱きつつ
砂日傘立てて自分史など要らぬ
産卵や海亀の息がうと鳴り
いつも鍵置きしところに紙風船
初夢の家族のかごめかごめかな
歩をゆるめ時をゆるめて花の下
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ご本の紹介→ (ふらんす堂「編集日記」)
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[ながみねちあき(1959〜)]
解説:朝吹英和・三森鉄治
写真:武内理能
四六判ペーパーバックスタイルビニール掛
104頁
2017/04/23刊行