◆第一句集
桃熟るる金銀の秋来たりけり
◆収録作品より
春眠の一時に乳たまりけり
片蔭に見えざる影の潜みをり
黒髪をひとめぐりして揚羽消ゆ
また一つ大きな夢のはじめかな
ちぎられて水のかけらのレタスかな
わだつみの花摘みにまた海女沈む
蛸提げて太古の海を来たりけり
寒念仏こころに雪の降るごとく
蜜蜂にして太陽を分光す
この星の水吸ひあげて蓮ひらく
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[せきねちかた(1970〜)「古志」同人]
序句:長谷川櫂
装丁:宮嶋章文
四六判上製クロス装
152頁
2017/3/30刊行