◆第一句集
晩学を子に褒めらるる春夕べ
長きに亘る斯道研鑽の成果として共に喜ぶところ深い。その間作者の写生の大道を行く姿勢と、併せて多作多捨の実践とに啓示されること多いものがあった。
(序より・山崎ひさを)
◆自選十五句より
ムームーの裾の揺れゐる祝婚歌
ストーブを囲む獣医もその中に
日に干して真白きベビー毛布かな
あたたかや産着を畳む膝の上
幼子に金魚それぞれ名を貰ひ
出走の馬体かがやく冬の草
子の傍にガールフレンドクリスマス
小鳥来る午後より孫を預かる日
洎夫藍や母在りし日の銀食器
鞍上の父思ひ出すさくらかな
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[とうはたたかこ(1939〜)「青山」同人]
序:山崎ひさを
題簽:東畑隆介
表紙絵:青木梨南子
装丁:和兎
四六判ハードカバー装
192頁
2017/1/3刊行