◆第一句集
色どりに白ありてこそ花菖蒲
色さまざまに咲いて美しい花菖蒲。それを際立たせているのが、無色に近い「白」。
海外俳句にも美しい作品が多く、読んでいて、まことに楽しく、気持ちが明るくなる句集である。
(帯より・鷹羽狩行)
◆作品紹介より
七輪を知らぬ世代と秋刀魚焼く
旅をへてまづたつぷりと水を打つ
スペインの鳩に囲まれ日向ぼこ
名僧のおはしまさねど坐禅草
わたくしの眼鏡どこやら昼寝覚め
雛壇を仕舞ひ茶室に戻しけり
短夜のつづきを見たき夢ひとつ
庭石のくぼみの水も春の水
二階より泰山木の花数ふ
一睡の間に影移り砂日傘
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[ささきぱり(1931〜)「狩」会員]
序句・帯:鷹羽狩行
装丁:君嶋真理子
四六判ハードカバー装
176頁
2017/1/1刊行