第10回日本一行詩大賞新人賞受賞!
◆第一句集
冬の雁光りのこゑを残しけり
句集『聲』の全体を眺めて言えることは、源義がこころざした「抒情詩の恢復」の、正統な後継者の作品集と断言出来ることだ。
(跋より・角川春樹)
◆角川春樹抄出十五句より
ニンゲンの管の突つ立つ原爆忌
革命があかんべしてる浮いてこい
火の色の蝉の時雨となりにけり
日の名残り路地にありけり健次の忌
エンドロール流れ晩夏の固き椅子
ピアニスト立つてジャズ弾く健次の忌
天にこゑ泰山木のひらきけり
雁月夜いのちふたつの過りけり
みづうみの空に水尾あり雁のこゑ
夕鶴忌花野の雨となりにけり
藤の実や日の当りたる母の部屋
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[なかむらこうせい(1947〜)「河」同人]
跋:角川春樹
装丁:君嶋真理子
四六判フレキシブルバックカバー装
156頁
2016/12/8刊行