第13回日本詩歌句随筆評論大賞の俳句部門大賞受賞!
◆第一句集
夕辛夷人に余命の漠として
作者の俳句初学期には、闘病の日々もあった。それから時間をかけて病身を養い、精神を磨き、いま、高い句境に到達した。句作に誠実に取り組んで三十五年、満を持しての第一句集。
(跋より・上野一孝)
◆自選十句
さみしさを吾子にさとられ冬の菊
夕辛夷人に余命の漠として
母と子の夜をいろどるさくらんぼ
草螢沈みて月のしづくとも
いつせいに孵化のはじまる涅槃西風
粽解く恋のはじめのやうにして
外されし蹄鉄に錆野分くる
何か問ふやうに鳥なく仏生会
山茶花はどこか投遣り散りにけり
冬木の芽泪のやうにふくらんで
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[みずのあきこ(1944〜)「晨」「梓」同人]
跋:上野一孝
栞:木割大雄
装丁:和兎
四六判上製背接表紙
188頁
2016/11/25刊行