◆第六句集
思えば物心付いて以来、当然のことながらいつも何かを思っていた。 が、思いは、ほぼ何の役にも立たない。 (あとがきより)
◆自選十五句より
人たちよ駅に寒しと相知らず
籠に蜜柑テレビのテロップに「爆破」
年越し蕎麦の蕎麦湯暗渠に合流す
此処あったかいよとコンビニエンスストアの灯
心配をしながらリラを嗅いでいた
夜目遠目染井吉野は花ばかり
アマリリスあしたあたしは雨でも行く
河骨や大人になり老人になり
夕凪や寄港のたびに船古び
わが晩年などと気取りてあぁ暑し
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(ふらんす堂「編集日記」)
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[いけだすみこ(1936〜)「豈」「船団」「面」所属]
装丁:和兎
四六判ソフトカバー装(クータ・バインディング)
210頁
2016/07/24刊行