第18回小野十三郎賞を受賞しました!
◆第一詩集
世界は壊れても、世界のかけらたちは壊れないか?
ひとは昨日死んでも、明日生きることはできるか?
鍵をもとめて檻に傷つくみえない痛みに意味はあるのか?
詩人は寓意と物語によって問いかけの旅をつづける。
小さき者たちの腕と指がつかなかった
銀河のかすみ草を抱きしめるために。
(帯より・河津聖恵)
◆収録作品より
シナプスの電子の網張り巡らされた
百科辞典に列挙された九月十九日が
いまこの瞬間にも、三年後にも
はたまた二十億光年後にも
匿名の、無辜の書き手に塗り替えられ
終わりなき絵巻物の白波を打ち広げていく
*
[もりみずよういちろう]
帯文:河津聖恵
装画:玉川麻衣
装丁:和兎
B6判上製カバー装
106頁
2015/11/26刊行