◆第4回星野立子賞受賞!
◆第四句集
いづこへもいのちつらなる冬泉
言葉はどこまで届くのだろう。
私に何ができるのだろう。
俳句によって、世界につらなっていけたらいい。
(帯より)
◆自選十五句より
十人の僧立ち上がる牡丹かな
青嵐や死者ことごとく吾を統ぶ
ひるがほや永劫は何待つ時間
屑金魚花の如くにあつまりぬ
鳴きだせば蜩の木のとほざかる
叡山やみるみる上がる盆の月
踏む影のそばからあふれ盆踊
髪白くなるうつそみや星の恋
中有とや八手の花に梯子触れ
風花の散りこむ螺鈿尽しの間
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[いぐさけいこ(1959〜)「屋根」「星の木」所属]
装丁:間村俊一
144頁
2015/10/22刊行