第1回千葉県俳句大賞受賞！
◆第七句集
昨年、私は喜寿を迎えた。敗戦当時の悲惨な状況や引揚後の罹病のことを思うと、よくぞここまで生きてきた、という感じである。
又、昨年、主宰誌「百鳥」は創刊20周年を迎えた。
そして今回、第7句集『海路』を刊行することができた。
（あとがきより）
◆自選十五句より
赤道を越え行く船の初荷かな
短編の終の三行冴えにけり
羽抜鳥風狂の徒の如く立つ
夜神楽の神と握手をして帰る
日向ぼこ埴輪の顔に似てきたり
道問へば若菜摘む人立ち上がる
汐干狩水平線を抜けて立つ
あめんばう白雲を引き寄せて跳ぶ
白鳥の周り音楽ただよへり
霜柱縄文人のやうに踏む
*
[おおぐしあきら（1937〜）「百鳥」主宰]
装丁：君嶋真理子
四六判上製カバー装
256頁
2015/08/10刊行
