◆奥への細道
「文藝春秋」一筋に生きたジャーナリストが、俳句という「奥への細道」に参入して得た三百句。
(帯より:須原和男)
◆須原和男十句選より
そこどけと腰の高さをつばくらめ
叱られしこと多かりし昭和の日
山頂は青天に在り雷動く
旱を打つ一滴二滴五百滴
合唱をふつと離るる?のゐて
いちにちのどしんと沈み月祭り
御百度を踏む足もあり酉の市
介護ベッド新車のごとく冬座敷
蒸しタオル三枚われの初湯なり
初霜や腕に立ちたる注射針
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[しらいしまさる(1939〜)]
序・帯:須原和男
写真:白石勝
装丁:君嶋真理子
204頁
2015/02/06刊行