◆第二詩集
人間は、遠い旅の途上にあって、せつないもの物語を生きている。
直接間接に二つの大地震を経験した作者は、重い物語をかろやかに歌うことで、
同伴の旅人にも唱和を促したかったに違いない。
ぴかぴかの台所で拵えた美味しい料理をさりげなく差出しながら。
(帯より・以倉紘平)
◆目次
序詩─ひきかえに/涙の旅路/天使の声はかろやかに/ミミのエポック/ぴかぴかにかたづいた台所になど/台所の掟/霞ヶ浦のレンコンといかなごの釘煮と/空飛ぶイカナゴ/コタンの林に啼くカッコウ鳥のように/はやぶさの帰還/蝶の時間/星の林 月の船/カフェ・サザードにて/異邦人/Gloomy Sunday/海辺の氏子神社から/おしゃたか/望春/海棠の眠り/赤い鼻緒のゲタをはいて/梅花の風/ギムレットには早すぎる/モノビジョンもしくはバイビジョン/雪のプラハで錬金術師たちが
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[あいのゆうこ(1953)「アリゼ」同人]
帯:以倉紘平
装丁:和兎
A5判上製カバー装
108頁
2014/10/31刊行