[立ち読みする]
◆ 第一句集
ともあれ、『筑波の道』は堂々と上梓されました。そして、私はこの句集以後、貴弘さんが一層の作句力を伸ばし、新しい俳境を窺わせる穏やかでヒューマンな句も頼もしく思っています。それこそが安住敦先生のおっしゃられた「普段の心」なのです。(鈴木栄子)
●作品紹介
「鬼は外」子方つづけし「御尤も」
獺祭に河童の親子招かるる
竜宮に戻れぬ亀の鳴きにける
初夢や白鵬に乗り宇宙吟
寒鯉や鯤にならむと瞑想す
春田打つ孔明片雲仰ぎけり
鮟鱇の見目には罪のなかりけり
探梅やこころに決めし道一つ
くちなしの風の夜道を帰りけり
地球を吊す一本の蜘蛛の糸
Amazonでの本の購入はこちらより→ Amazon
序文・鈴木栄子 跋文・橋爪 隆
装丁・君嶋真理子
四六判上製函入り総クロス装
208頁 2007.11.29刊行