書籍詳細

透 乙美句集『天馬』(てんま) [9784781406510]

販売価格: 2,500円(税別)

(税込: 2,750円)

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◆ふらんす堂編集日記

◆第二句集
しばらくは風の音きき魂送り
浄土へ帰る故人を心の中で送っていると、風音までが悲しんでいるように思われた。
人なべてふるさとを持ち啄木忌
啄木の歌にもあるように、誰もがふるさとを心のよりどころとして生きている。以上二句とも詩趣がそれぞれであるように、幅広い作風が著者の特長といえよう。
(帯より・鷹羽狩行)

◆片山由美子抽出十句
はやばやと夫の買ひ来し雛あられ
出勤に間のありて掃く小米花
抜き手切り徹夜踊の輪の中へ
春泥を跳ぶや目測あやまたず
遺されて菊の根分をしてをりぬ
宇宙へと人は旅立ち冬銀河
まつ白な傘を連ねて梅雨茸
本を閉ぢ眼をとぢて初音かな
夫の忌を待ちて開きぬ白牡丹
奥飛騨の寒さ力に紙を漉く

*

[とおるいつみ(1939〜)「狩」同人]
帯・鑑賞四句:鷹羽狩行
装丁:君嶋真理子
四六判上製カバー装
180頁
2014.05.01刊行
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