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◆第一句集
山崎房子主宰からは「自分らしい句をつくりなさい」との教えをいただいている。私もこのことが俳句の本道だと思っている。「私らしい句」をご覧いただければ幸いである。
(あとがきより)
◆自選十句
たんぽぽや育ちし里は小石川
踏青や兵たりし足衰へて
啓蟄の雲のふんはり流れけり
なにしてもしなくてもよし青簾
南海にわが艦眠り沙羅の花
どうしてると大きな月ののぼりけり
朝涼や後鳥羽を守りし隠岐の島
秋空ややさしきひとのしづかな眼
狸寝の寝てしまひけり十三夜
まだ少し生きる気でをりコート買ふ
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[ながい・ともじろう (1918〜)「日矢」相談役]
装丁:和兎
四六判フランス装グラシン巻
122頁
2013.11.22刊行