[立ち読みする]
◆第一句集
青竹の切り口白し初茶の湯
俳句、茶の湯の道の他に、ボランティアにもご活躍とお聞きしていますが、またご主人様を大切になさり、良き妻、良き母として、お幸せにお過ごしのことが、作られた俳句から垣間見られます。
(序より 坊城中子)
◆自選十句
この道を行けば薬師寺風光る
雪嶺の息吹きに舞ふや凧一つ
袋菓子二人でつまみ山笑ふ
春風蕩蕩街角に買ふずんだ餅
蟇鳴くや昼暗がりを深うして
吹かれゐてただ吹かれゐて暖かや
咲き初めし白雲木に風高し
絵団扇の光琳の鹿動き出す
焙じたる茶の香や遠く山眠る
冴ゆる夜の面を伏せたるマリア像
*
[かぶやま・けいこ) (1931〜)「花鳥」同人]
序:坊城中子
装丁:君嶋真理子
A5判上製カバー装
192頁
2013.09.20刊行