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深津一葉句集『若竹』(わかたけ) [9784781406077]

販売価格: 2,667円(税別)

(税込: 2,934円)

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◆自然体の五七五
花は葉に文箱に開封されぬ文
葉桜の季節になっても未開封のままの手紙、そこからドラマが始まる。
黒船を見張りし崖の石蕗の花
むかし外国船の警戒に当たっていた崖。石蕗の花が今日の平和を象徴するかのようだ。
深吉野は水うまき国新豆腐
新豆腐を、水のうまさで代表させた。吉野は木の国、水の国、自然に満ちた国だ。
これらの身辺吟のほかに海外詠などもあり、将来が楽しみである。
(帯より 鷹羽狩行)

◆片山由美子抽出十句
海に向く太古の地層初茜
大輪の朝顔海の色もらひ
空海の山せまりくる夕立かな
舞鶴の海から陸へ冬の虹
若水や磨れば古墨の匂ひ立ち
父の日や遺愛の椅子にしばし坐し
フェンス越え縋るものなき鉄線花
銀の皿並べ客待つ月今宵
葩餅母とふたりの初点前
振り仰ぎ振り返りては花の城



[ふかつ・いちよう (1950〜)「狩」同人]
鑑賞三句・序句・帯文:鷹羽狩行
跋:片山由美子
装丁:君嶋真理子
四六判上製函装
184頁
2013.09.26刊行
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