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◆第八句集
俳句は言葉のオブジェである。
俳句は現代の芸術として多くの可能性を持っていると思う。
俳句の未来に期待したい。
(あとがきより)
◆自選十二句より
寺山忌父が出てゆく夜の街
九月来て夜のテレビに笑ふ男
地上へと出て冬晴の四ツ谷駅
初夢に笑つてしまふ事を見し
火事のマンションうつすテレビや五月来る
木の卓に珈琲一つ冬の昼
極寒の西荻にゐて夜の卓
電球の球買つて来る桜かな
イカロスの翼の見ゆる猛暑の街
冬林檎つかむ爆弾の如一つ
*
[みなよし・つかさ (1962〜)「雪解」編集人「船団の会」会員]
装画:皆吉司
装丁:和兎
四六判ペーパーバック
192頁
2013.09.20刊行