書籍詳細

片桐英彦詩集『四丁目の小さなクリニック』(よんちょうめのちいさなくりにっく) [9784781405896]

販売価格: 1,619円(税別)

(税込: 1,781円)

[【在庫切れ】]

書籍詳細

◆収録作品より
できるだけくわしく
できるだけゆっくり
話を聴く
それが基本だ
患者さんが多い時にはなかなか難しいが
話を聴くことで薬を減らすこともできる
話は長くても良いが
薬は少ないほど良い
えんえんと話を聴いても
一円のお金にもならないが
お互いに通じるものはある
今までの悩みを話して
うるうると涙が出たら
悩みが解決したわけではないのに
霧が晴れたような笑顔も出るから
そのために
涙を拭くものも用意している
話の間に時計を見てはいけない
どうしても話が終わりそうでなければ
次の診察を約束して
続きを聴くことにする
これは診察の手順だけではない
人と人との対話の基本である
だから
診察室の机にパソコンはないが
涙を拭くティッシュの箱はある
話を最後まで聴くには
忍耐と体力も必要だが
この歳になると
少々の事では驚かなくなるから
後は日頃の努力で体力をつける
四丁目のクリニックは二十年間小さいままで
今日も元気に頑張っています



[かたぎり・ひでひこ(1942〜)]
装丁:和兎
A5判変形並製カバー装グラシン巻
112頁
2013.08.01刊行
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