[立ち読みする]
◆ふらんす堂編集日記
◆第二句集
故山会津への篤き思いが詩心のひらめきとなり、詩情の源となる。また望郷の念は季語との出会いを果たして挨拶の心となる。
本書は産土への思いを深く蔵しつつ、韻文表現に徹した存問の一書である。
(帯より:藤本美和子)
◆自選十五句より
水餅に然るべき手を入れにけり
田の神は丸石一つほととぎす
お天道さまと泰山木の花
余り苗余りすぎてはをらぬかと
透き通るものみな寒に入りにけり
山並のよろしき国のどんどかな
木刀も杖も売られて春の山
遠望をもてこの秋を惜しみけり
山といふ山隠れなし波郷の忌
大樟の青蓮院や時雨傘
*
[かんけ・ずいせい(1944〜)「泉」同人]
帯:藤本美和子
装丁:君嶋真理子
四六判上製カバー装
220頁
2013.07.25刊行