2013年度吟遊俳句賞を受賞しました!
第12回鬣TATEGAMI俳句賞を受賞しました!
◆含羞と傲岸
おおらかな童心が大沼の世界像の中心軸かもしれない。(栞より:夏石番矢)
この分厚い鈍器を、二十一世紀はどう評価するだろうか。(栞より:江里昭彦)
これは事件である。この原稿を読みはじめると、すぐその思いを強くした。(栞より:大石雄介)
◆自選一五句より
寧の生家はあの解放大路の暗帰りぬ
しぐれとお金は大人の生き物こりこりす
園児すでに旅人シーソーに日と月
自死遺児てふ四個のイ段の音ありて
ちちははや十ほどの空家列車化し
どこも冬の光ヒッ、チ、コッ、クと鳥語せり
貧から品罅から日々が洩るるごとく
膝上はるか喉もうマチュピチュ囀るらん
フランスパンに騎ったら騎ったで巨根戦争す
口腔派口腔派どっちも原発に口あいてた
*
[おおぬままさあき(1946〜)「DA俳句」所属]
栞:夏石番矢、江里昭彦、大石雄介
装画:吉田克朗
装丁:和兎
A5判上製カバー装
224頁
2013.04.08刊行